僕がオンライン英会話スクールを立ち上げた頃の話です。
オンライン英会話スクールを運営してみようと一人で0から立ち上げ、先生はネットの求人広告で探し、生徒さんもネットで集めて7年程運営していました。
オンライン英会話スクールを立ち上げる前はweb型のテレビ会議システムを開発している会社に営業職で勤めていたのでテレビ会議システムについては馴染みがあります。
毎日のように営業先のお客さんのオフィスと自社をインターネットで繋ぎ実際にデモをしながらプレゼンをしたりしていたのでどのようにテレビ会議システムを使えばいいのかを把握してたのが役に立ちました。
テレビ会議システムは大きく分けて2種類あります。ポリコムやソニーなどが提供しているハード型と言われるものと、インターネットのブラウザ上で行うweb型です。
ハード型と言われているものはカメラなど一式で導入するタイプで導入した拠点でのみテレビ会議ができます。大手の企業などではほとんどがハード型のテレビ会議システムを使っているかと思います。
一方web型はインターネットの環境があればどのパソコンからもテレビ会議システムにつなげる事ができるのでハードに縛られず気軽にテレビ会議を行う事ができます。
又ソフトをインストールして使うので、値段もハード型に比べるととても安いです。スカイプやスカイプ(Skpe)やMSNメッセンジャーのような感じです。
ただしスカプやメッセンジャーソフトなど無料で使えるソフトは1対1が多く、複数拠点の映像が見えるシステムは有料のタイプが殆どでした。
僕が働いていた会社はweb型のテレビ会議システムでしたので、お客さんはハード型のテレビ会議システムを入れるには予算が大きすぎるという中小の企業から塾や英会話スクールが多かったです。
IT系の会社にありがちの営業はお客さんは自分で探す必要があり、テレアポや、飛び込み、メールでアプローチなどどぶ板営業です。
僕が得意だったのはテレアポです。一般的な商材はお客さんのところに出向き、商品のカタログなどを持ち込み説明するのでいきなり営業電話をかけてもすぐに切られてしまいますがテレビ会議システムはインターネットにつながっているパソコンがあるとすぐに使う事ができます。
営業の電話をかけて、すぐに僕の顔が見れるとお客さんも興味をもってもらえると思い、電話が切られる前に、webテレビ会議システムを立ち上げてもらい僕の顔をお客さんのパソコンに映すようにしていました。
今ではスカイプ(Skpe)を使う人が多くなり、パソコンですぐに相手の顔が見えるというのは当たり前のところもありますが、営業電話でそういった事をやっている人は少なかったのか比較的電話をすると僕の顔まで見てもらえる事が多かったです。
電話での営業トークとしては、
「お世話になっております。○○株式会社のベストデイズと申します。システム担当の方はいらっしゃいますでしょうか?」
と、担当者につなげてもらい、
「テレビ会議システムの件でお電話させていただきました。御社では現在テレビ会議システムは使われておりますでしょうか?web型のテレビ会議システムになり品質もよく、、、」
と説明しても
「うちはそういうの必要ないですよ」
みたいな感じで切られてしまいます。
そこですかさず
「そうでしたか、ただ、ものすごく品質のよい商品ですので、今パソコンで立ち上げて私の顔を見てみませんか?パソコンですぐに私の顔がみれます」
と伝えると、ちょっと興味をもってくれます。それならちょっと顔でもみてみようかという感じになります。
仕事というか興味本位でどんな人が営業の電話をかけてくるのか気になるところもあるかと思います。
そしてソフトをインストールしてもらいwebカメラで僕の映像を届けます。もちろんしっかりネクタイをしてスーツで背景はオフィスです。
顔が見える状態になると、一瞬ほっとするというか、急に親近感がわくというか、声だけではなく映像が見える事で安心感がものすごくでてきます。
「お忙しいところ僕の顔をみるために色々設定して頂きありがとうございます」
といった感じで、頭を下げてお礼を言いながら説明にうつるわけですが、相手も突然パソコンの画面にかなりきれいな映像で僕の顔が見えてくるので興味がでてきています。
電話だけだとつっけんどんとしていた人も対面で会ったような錯覚に陥るのか急に優しい感じになったりもします。
相手の映像はこちらには見えていないのですがお互い面と向かって話している感じにもなるようです。
興味が出ている状態で一通り機能の説明をして、訪問のアポイントを取ります。
映像を見てもらうことによりお客さんの距離が一気に近くなるのでアポイントも取りやすいです。
アポイントを取って訪問する際には、相手の会社と自社でテレビ会議を繋ぎ性能のよさをみてもらいます。
そんな感じで相手の会社は地方に支店のある会社だったり、海外に支店がある会社だったりと複数拠点ある会社になります。
あとは、塾関係や語学学校が多く、英会話だとお茶の間留学という言葉もでてきたりして、皆さんインターネットには興味があります。
そんなに言うなら自分でやってみたらどうですか?
一般的な企業の場合は月一で行っている会議を本社で集まるのではなく、テレビ会議システムにすることにより交通費などの経費削減になることをアピールします。
塾や英会話スクールでの提案は将来的には教室をなくし生徒さんはすべて家から授業を受けるようにすると教室の大きさで生徒さんの数が決まっていたのが、生徒さんは日本中どこからでも授業を受ける事ができるので事業拡大のチャンスですみたいな話をして、まずは試験的に始めてみませんかという感じでした。
成約にこぎつけることもあれば全然ダメなこともあるのですが、ある時塾の塾長が
「そんなに言うならベストデイズさん自分でやってみたらどうですか?」
みたいな事を言われました。自分でやってみろといっても塾のノウハウもないし、さすがに難しいよなと思ったけど、英会話スクールなら結構できちゃうかもと思うようになりました。
オンライン英会話スクールなら教室もいらないのでオフィスを借りる必要もなく、先生は歩合制でいけそうです。自己資金はパソコンに使う10万円くらいです。
英語に関しては今までに海外に住んでいたり働いていたこともあり、外人とのコミュニケーションは得意です。当時のオンライン英会話はまだフィリピンのスクールが出始めで、ネイティブの先生を使い料金はやけに高くて25分で3000円近くしていました。
それなら国内にいる英会話の先生を使い値段を安くすれば生徒も集まるかもと始めてみたのです。
インターネットどころかパソコンすらなかったので、まずはヨドバシカメラでパソコンを買ってきました。ついでにインターネットも契約して、早速ホームページの作成です。